■■■■■■ 目次 ■■■■■■
・スナップアップの特徴
・銘柄選び(小型株)
・私の株投資の教訓
・「株価2倍」を達成した推奨銘柄の例
・テンバガー(10倍株)
銘柄選びがうまいが、鵜呑みは禁物!
スナップアップの特徴
スナップアップの特徴を短くまとめると、以下の2点に絞られると思います。
- (1)銘柄選びがうまい
- (2)マイナーな株に詳しい
以上の特徴をもう少し詳しく説明すると、下記のようになります。
特徴 | 説明 |
---|---|
銘柄選びがうまい | 他の投資顧問に比べて、 銘柄予想の的中率が高い。 中には短期間で急騰する株もある。 |
マイナーな株に強い | 一般投資家があまり知らないようなマイナー株の情報に詳しい。 新興ベンチャーや中小型株を推奨リストに積極的に載せており、それが大化けすることがある。 |
銘柄選びの巧さと「小型株」
スナップアップ投資顧問と契約する前、 株で負けが続いていた私は、 歴史上の有名な相場師の投資法を勉強しました(参考:伝説の相場師一覧→)。 その過程で、タワー投資顧問の清原達郎氏という伝説の投資家(ファンドマネージャー)の存在を知りました。 清原氏は「小型株」を中心に買って儲けたとのこと(清原氏によれば、小型株とは時価総額が500億円以下の銘柄)。 とはいえ素人の私が、自分で調べて割安な小型株を見つけるのは困難です。 そこで、小型株が得意な投資顧問をネットの口コミで探したところ、名前が挙がっていたのがスナップアップでした。 さっそく問い合わせをしたところ、以下の理由により、私のような個人投資家は小型株が向いていることが分かりました。
(1) | 割安株が多い |
---|---|
(2) | 独自のリサーチがしやすい |
(3) | 機関投資家が持っていない |
(4) | アナリストがカバーしていない |
値上りが期待できる株
スナップアップと顧問契約を結んだ後、 値上りが期待できる銘柄を教えてもらいましたが、 実際に小型株の比率が高かったです。 もちろん全てが短期間で上昇するわけではありませんが、 自分で物色するよりはるかに効率が良いと感じました。
2024年の状況
なお、2024年は以下のような急騰例が出ています。
銘柄(推奨日) | 株価上昇倍率 | 時価総額 |
---|---|---|
ユビキタスAI (2月21日) |
2.03倍 | 40億円 |
データセクション (2月28日) |
1.71倍 | 236億円 |
アトラエ (5月29日) |
1.52倍 | 202億円 |
スターティアホールディングス (3月5日) |
1.50倍 | 203億円 |
ミマキエンジニアリング (5月8日) |
1.50倍 | 429億円 |
倉元製作所 (5月9日) |
1.49倍 | 107億円 |
カーリットホールディングス (3月5日) |
1.49倍 | 305億円 |
PRISM BioLab (8月6日) |
1.46倍 | 147億円 |
推奨直後の「短期急騰」事例
上記の一覧の中で最も値上がり率が高かった「ユビキタスAI」は、上場当初よりも株価が大幅に安い「上場ゴール企業」の典型として、長年にわたり悪評が立っていた企業です。「史上最悪の上場ゴール一覧」でも、歴代ワースト10に入っています。いくら会社名に「AI」が入っているとはいえ、通常、このような弱小企業を推奨するような投資顧問は滅多にいないでしょう。 しかし、スナップアップは2024年2月21日に堂々と推奨し、その3日後の26日、27日に連続ストップ高となりました。 急騰の理由は、日本の産学連合(富士通、日立、NECなど)が開発を目指す国産量子コンピューターに、ユビキタスAIのソフト技術が使われるのではとの思惑が広まったためです。まぐれかも知れませんが、タイミングは絶妙でした。 時価総額わずか40億円という最小レベルの規模の株だからこそ、これだけの短期急騰が起き得た面もあるでしょう。 小型株の凄さを実感しました。
必ず自分で検証・分析
ここで皆様に注意していただきたいのは、 私がスナップアップの推奨情報を鵜呑みにして株の売買を行ったことはない、ということです。 常に自分で企業調査などを行ったうえで、銘柄を厳選しました。
担当者(コンサルタント)に質問
実際にうまくいった事例としては「HEROZ(ヒーローズ)」(2023年4月推奨)、「丸和運輸」(2020年推奨)、「多摩川ホールディングス」(2019年推奨)などがありましたが、いずれのケースでも、 スナップアップの担当者(コンサルタント)に対して、 「なぜ推奨するのか?」という疑問をぶつけ、 理由を探りました。 そのうえで、コンサルのコメントの裏付けをとるための検証作業に時間をかけました。
風評との差
ちなみに、このうち丸和運輸や多摩川HDは、ネットやSNSでの評判や口コミは決して良くありませんでした。 とくに多摩川HDは「上場ゴールの典型」との悪評が立っていました。つまり、世間の評判(風評)と、スナップアップの評価には大きな差があるということです。
スナップアップ投資顧問の概要
電話番号 |
|
---|---|
運営会社 |
株式会社インベストジャパン
(旧社名:株式会社ストックジャパン) |
代表者 | 河端哲朗(社長) |
国(金融庁)の 登録番号 |
関東財務局長:金融商品取引業者 第2937号 |
株投資の教訓集
次に、スナップアップ投資顧問の助言で苦境から脱した経験をふまえ、 自分なりの株投資の<教訓>を記します。 (なお、このページはスナップアップの宣伝や推奨を行おうとするものでじゃありません。 あくまで自己流のノウハウを共有するのが目的です)
- 「超有望企業」を徹底的に探す
- チャラそうな企業を外す
- 土地勘を生かす
- 「高成長&割安」なIT株を探す
- 雑誌の有望銘柄情報は「遅い」
- 軽率な逆張りはリスキー
- 木は大きくなる
- 相場の「大波・中波・小波」を見分ける
- 海外市況の影響を受けない銘柄はない
(1)「超有望」企業の発掘
超有望な企業の発見は、株投資のパフォーマンスを上げるための王道だと言われます。 「超有望企業」とは、将来にわたって長期的に収益が安定し、かつ継続的に伸びることが期待できる会社です。
今後の利益の伸び率10%以上
私が考える超有望企業の具体的な条件はズバリ、 「今後の利益成長率の見通しが年10%以上」であることです。 当面の利益の伸びが年率10%以上で続く見通しであれば、 株価収益率(PER)が割高であっても、 買いを検討する価値が十分あると考えています。
成長率予想は必ずチェック
実際、スナップアップ投資顧問のリストの中から銘柄を選定するときは、 必ず今後の成長率見通しをまずチェックしました。 そして、一定の水準に達していなければ、 検討対象から外しました。
地道に頑張る企業を応援する
将来性のある会社に惚(ほ)れ込み、「パトロン」(株主)になって会社の成長を手助けするという行為は、株投資の醍醐味だと言われます。 それは間接的に、日本経済全体の発展にも貢献することにもなります。
話題性が乏しい銘柄
一般的には、知名度が低かったり、話題性が乏しい銘柄は投資家からスルーされやすいです。 地道に頑張ってるけど、注目を浴びられない中堅企業はたくさんあります。 経営者が「業績を伸ばして株価を上げよう」と日々努力している会社です。 そんな「まじめな会社」「埋もれた会社」を、パトロンとして応援する。 その会社が大きく飛躍し、その結果として自らの資産も増やすことができれば、大きな充実感を味わうことができます。 この点は、「日本のバフェット」とも呼ばれる大物投資家・奥野一成(Wiki→)氏から学んだことでもあります。奥野氏はベストセラー本『教養としての投資』で、「株式投資は会社のオーナーになる感覚で行うべきだ」と強調されています。(奥野氏の動画はこちら▼)
埋もれた優良企業の見分け方
さて、ややテクニカルな話になりますが、「埋もれた優良企業」の見分け方としては、具体的に以下のような項目があると考えます。
- (1)PERが業界平均よりも低い。
- (2)株主資本比率が50~60%以上あり、経営基盤が安定している。
- (3)会社が技術開発や営業努力を通じて着実に業績を上げている。
- (4)増配の傾向がある。
- (5)経営理念がしっかりしている。
- (6)PBRが1倍を切るような「割安」状態である。
以上の条件が全て該当する会社には出会ったことがありません。 ただし、4~5つならあります。 4つ以上そろっている企業は「堅実」かつ「将来性がある」と言えるでしょう。 一時的に株価が下がっても、根気よく保有し続けているうちに、大きく反発することが多いと感じています。
(2)チャラそうな企業を外す
銘柄選定にあたっては、その会社のビジネスの中身や本質(エッセンス)を吟味することが大事だと言われます。 とくに私が痛感したのは、いわゆる「チャラそうな新興企業」を警戒することです。
話題性だけで上場したチャラい新興企業
世の中には、うまいこと時流に乗っただけで、 中身がないのに上場を果たしてしまった会社が少なくありません。 いわゆる「上場ゴール企業」です。
マスコミ、天下り役人
時代の流れを先取りした有望事業を立ち上げたと喧伝し、 大して実力もないのに最先端を走っているようなフリをする。 マスコミや役所の天下り人脈といった既存勢力(エスタブリッシュメント)を利用して、巧みにPRする――。 それだけで株式上場が達成されるケースは多々あります。
勢いだけで上場した後に倒産も
しかし、そのような企業は業績が長続きしないので、 株を買うのは危険です。 私も、具体的には「イード」「エルテス」「BASE」「ライザップ」といった株で大損しました。 これらの企業は一見、時代の潮流に乗っているように見えるものの、よく調べると商品やサービス内容が低レベルです。 (このうちイード、エルテス、BASEは、投資顧問の推奨リストにも載っていました)。 痛い敗北体験でしたが、「買う」と決めたのは自分なので仕方がありません。
経営者の質
話題性や「勢い」だけで上場した後に、あっさりと倒産したベンチャー企業も少なくありません。 経営者の質をしっかりと見極めたいところです。
(3)土地勘や生活感覚を生かす
投資対象となる企業の業種や事業内容について、 土地勘があったほうが、 利益が出やすいと感じています。 普段の生活の中で買い物したり、サービスを利用したりしている企業です。 これは消費者やユーザーとしての知識・感想を生かせるからでしょう。 反対に、事業の内容や業界の仕組みが全く理解できない銘柄は、 手を出しても失敗しやすいというのが、私の実感です。
(4)IT株は「成長&割安」の両立を
ITベンチャー株や新興市場株でも、 大きなリスクを取るギャンブルのようなスタンスではなく、 手堅く銘柄を選ぶ姿勢が必須でしょう。
成長株選別
新興株やIT株だからといって、値上がりするとは限りません。 むしろ、急落リスクが高い銘柄が多いです。 投資する際には伝統的な大型株投よりも「選別眼」が厳しく問われます。
モノタロウのような大化け株
ITや創薬など成長業種の魅力は、なんといっても長期的に株価が伸びるポテンシャルが高いことです。 かつてのモノタロウのように、大化けする銘柄を探し出すことができれば、投資金額は何倍にもなって返ってきます。 テンバガー(株価10倍増)も夢ではありません。
底値が見えないリスク
とはいえ、増収増益率の高い新興株は、すでに市場から将来の成長性を評価されて割高水準にあるケースがほとんどです。 こうした銘柄は一度下落を始めると、底値が見えなくなります。 また、インターネット関連の業種だと、米国など海外から強力なライバルが参入してきて一気にシェアを奪われ、赤字に転落することもあります。 かつて一世を風靡した「食べログ」も、GoogleマップやSNSの普及に伴い、オワコンになりつつあります。 その結果、運営会社カカクコムの株価は長らく低迷しています。
割安度ランキング
以上のような急落リスクをふまえると、新興株の買い注文には一定の目安が必須でしょう。具体的な条件は以下の2点が大事だと思います。
- ・2期連続の増収増益が見込まれるにもかかわらず、利益水準に対して株価が割安
- ・高い株主資本比率を誇りながら、株価が割安
私の場合、注目株のうち、以上の条件に該当する銘柄をピックアップし、順位をつけてエクセルで一覧表にしました。 このリストの上位の銘柄は、たいてい地味で規模の小さい会社が占めました。
地味な銘柄のブレイクを待つ
ITベンチャー・新興株投資の醍醐味は、大勢の人たちが注目する前に買い、ブレイクするのをじっくり待つことにあります。だから、「地味で無名」であることは、もってこいです。 仮に大化けしなくても、一定の配当利回りが確保できれば、堅実性があるといえます。長期保有も怖くはないという算段になります。
(5)雑誌の情報は「遅い」
投資に関する雑誌は、証券会社のアナリストや株式評論家などの専門家の名前を出し、「プロが選んだ」などと銘打って特集を組むことがよくあります。 しかし、たとえば「2025年に向けた」と称する有望銘柄のリストなどを見ると、大抵、数か月前の段階で話題になった銘柄ばかりです。
話題株でアクセスを稼ぐメディア
プロやアマを問わず、投資家はどうしてもすでに話題になっている銘柄のほうに目を向ける傾向があります。 またメディア側も、読者の関心が高い株を特集したほうが、販売部数やアクセス数が伸びるため、手厚く報道しがちです。
世間に知られていないほうがいい
しかし、実際の相場の動きを見ると、好材料で注目を集めている銘柄はそれ以上は値上がりしにくいのが現実です。本当に「有望」として注目する価値があるのは、世間にまだ知られていないマイナー株です。雑誌が紹介する有望銘柄は、誌面に載ったときには「もう手を出すには遅すぎる」という状態になっています。
高値づかみ
私も以前、投資雑誌を定期購読していました。そこで推奨されている銘柄を何度か買いましたが、大半は高値づかみで終わりました。
スナップ情報の価値
その点、スナップアップ投資顧問のブログやSNSの情報は、雑誌や有力メディアが注目する前の銘柄に言及している場合が多いです。それだけ投資材料としての価値は高いといえます。
(6)逆張りはリスクが高い
相場の全体像をつかむことは、株投資の持続的な成功に欠かせません。 相場が「強気(ブル)」「弱気(ベア)」どちらの方向に向かっているのか。 そして、その方向の度合いや勢い(モメンタム)はどうか――。 「弱気」の流れの勢いが強いと判断されたら、 真っ向から攻めにいくのは避けたいところです。
「正しい側」につく
米国で「投資の神様」と呼ばれた故ベンジャミン・グレアム(Wiki→)氏によれば、 大きいリターンは、 相場が大きく動くときに、 「正しい側」につくことによって達成されます。
マーケットの潮流にあわせる
そういう意味では、トレンドが顕著なときに、 その流れに逆らうのは賢明ではないですよね。 逆張りはリスクがとても高いということです。 マーケットの潮流にあわせてポートフォリオを組むことが、 全体的なリスクを減らすことになります。
倫理的な「正しい」とは異なる場合がある
株式市場における「正しい」とは、 必ずしも倫理的な正義とは一致しないことがあります。 理不尽と思えるトレンドが、 市場で勝利を収めることは珍しくありません。
圧力企業・東宝
例えば東宝。言わずと知れた映画業界のガリバーです。 都心の一等地に土地を持っていることが強みとなり、 株価もパフォーマンスも業界内で断トツの良さです。 しかし、その強さを悪用して弱い者いじめをしてきました。 子会社のシネコン「TOHOシネマズ」が、独立系の映画配給会社などに対して圧力をかけたとして、 公正取引委員会から「独禁法違反の疑いが認められる」との認定を受けました。 それでも東宝は地上波テレビ局などの旧来型メディアと深いつながりがあり、「ドラえもん」「名探偵コナン」などの映画の権利をガッチリ抑えています。 このため、業績も株価も、映画業界の中では圧倒的に安定しています。
独裁国家が相場を牽引した現実
また、独裁国家に屈服しながらビジネスを行い、 株価を伸ばす企業も、多く存在しています。 そもそも中国のような共産党独裁の国家が、株式相場のリーダーとして君臨してきたというのが、リーマンショック以降からコロナ期までの現実でした。
ナイーブだった僕
私は、専門学校の夜間過程で経済を学んでいた21世紀初頭、「政治的な自由のない中国のような国が、経済成長をいつまでも続けられるはずがない」と信じていました。株式投資を始めるずっと前のことですが、今振り返ると、たいへんナイーブな考え方でした。
「べき論」にとらわれ過ぎない
マーケットには冷酷な側面があります。 「べき」論や正義感にとらわれ過ぎると、 市場の先行きを見誤ることがあるのは事実でしょう。
それでもユニクロ株は絶対買いたくない
とはいえ、私自身は、中国共産党にすり寄るような企業に投資したいとは今でも決して思いません。 ユニクロ(ファーストリテイリング)の株も買いません。
(7)木は大きくなる
スナップアップ投資顧問のコンサルタントから教わった格言の一つに、 「木は大きくなる」(Trees Grow)という言葉があります。 たとえゆっくりでも、木は時が経てば大きくなる、という意味です。
経済は成長するのが自然な姿
これと同じように、人間の営みが織りなす「経済」も、 時の流れに合わせて成長を遂げていきます。 この考えに従うならば、投資の世界で最も自然な行動は、 株価の上昇によって利益を得る「買い」ということになります。 また、この哲学は、金融危機や相場の急落があったとしても「危機はいずれ去る」という楽観論の根拠にもなります。
時には「待ち」の姿勢も
ただし、そのコンサルも言っていましたが、楽観というのはノー天気とは異なります。 どんな市場環境でもひたすら買い続けるのは、賢明とは言えません。 たとえ特定の銘柄の株価が割安に見えても、 マクロ景気の急変が台無しにしてしまうことがあります。 そんなときはじっと待つことです。
心に余裕を持つ
株で勝負に打って出るためには、心に余裕が必要です。 いつもリスクを取ってばかりでは、 冷静な投資判断ができません。
(8)相場の「大波・中波・小波」を見分ける
株投資の最も基本的な心構えとして「波の大きさ」を見分けるべし、というのがあります。 日々の相場を揺らす波が、「大波」「中波」「小波」のどれかなのか、しっかり見極めるということです。
大波はリーマンショックなど
「大波」というのは、リーマンショックや世界大恐慌のような相場全体の流れをダイナミックかつ長期的に動かすようなファクターです。 一方、「小波」というのは、個別の銘柄や一部の業種に短期的な影響を与える出来事です。例えば、業績予想の小幅な修正などがあります。
波のインパクトの規模と期間
これらの波が、当面の株価にどれだけのインパクトを与えるのか、その規模と期間をある程度予測しなければならない、と肝に銘じています。 予測を正確に的中させることは難しいですが、自分なりに見通しを立てようとする姿勢が大事だということです。
大きなトレンドをふまえた売買
日々の株価を動かすファクターの重みを考えないで、 それぞれのファクターに同じような反応をしていると、 買いと売りのタイミングを誤ることになります。
コロナショックの暴落
例えばリーマンショックやギリシャ危機のような暴落局面にあるとき、 ある企業の業績が予想より上向きそうだと判断したとしましょう。 そのような場合は、「買い」のタイミングは極めて慎重に判断すべきでしょう。
相場の下落局面では早めの損切りも
また、相場の下落局面において、保有銘柄が思惑通りに上昇せず、利益確保が難しそうになったら、損切りの判断も早めにしたほうが得策かも知れません。 一方で、不況に強い業種の銘柄であれば、下落相場で長期保有し、厚い利益を狙っていったほうがベターな場合もあるでしょう。
相場の影響を受けにくい銘柄
いずれにせよ、どんな「大波」に乗っているのかを考え、それを大前提にしたうえで、「中波・小波」を材料にした売買をする必要があると考えます。
(9)海外市況の影響を受けない銘柄はない
海外マーケットの影響を受けない銘柄はありません。 とりわけアメリカの株価が、日本の個別銘柄に与える影響は大きいです。 国内市場だけに特化したドメスティックな企業も例外ではないです。 米国株は原油相場や為替相場の行方も左右しており、影響の範囲は広いです。
FRBと戦わない
スナップアップから教わった格言の中に、「フェドと戦うな」というフレーズがあります。 アメリカの金融界では常識だそうです。 「フェド」とはFRB(連邦準備制度)のことを指します。 すなわち、アメリカの中央銀行です。 この格言は、FRBの政策と反対の行動をとるな、と言っているのです。
米国の金融緩和は、株投資の大チャンス
FRBが金利を引き上げ、景気の引き締めをしているときは、通常、株式相場の下落リスクが高い時期です。 一方、FRBが金利を引き下げ、金融緩和をしているときは、株式投資のリスクが低いときです。 過去の株式市場において、最も高いリターンの多くは、流動性指標が高いときに実現したとされています。 私の経験では、「フェドと戦うな」というルールは、日本の小型株の投資にも当てはまると感じています。
スナップアップ投資顧問の推奨銘柄の急騰実績
スナップアップ投資顧問といえば、何より有名なのが「推奨銘柄」の実績です。代表の河端哲朗氏(株式会社インベストジャパン社長)や、前代表の有宗良治氏(ストックジャパン社長)が選ぶ「短期高騰期待株」は、以前から的中率が高いと口コミ等で評判になっていました。実際、入会した後もそれを感じました。 彼らの銘柄リストは聞いたことがないような企業が大半を占めており、自分では決して見つけられないような「掘り出し物」が多いと思います。
予想が外れて株価が下落することも多い
ただし、スナップアップの予想が外れて株価が下落することも多々あります。 上述の通り、スナップアップのコンサルが推してくる銘柄を無条件で信じてはいけません。 以下の事例は、多数の銘柄の中で急騰したものだけをピックアップして並べているに過ぎません。 また、私自身がこれらの急騰銘柄を買ったわけでもありません。 ぜひ誤解のないようにお願いします。
「株価2倍」の事例(年別の上昇率ランキング)
以下は、「株価2倍」を達成したスナップアップの推奨銘柄の事例の一部です。
2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年
■2024年
順位 | 上昇率 | 銘柄 | 推奨日の株価
↓↓ 推奨後の高値 |
---|---|---|---|
1位 | 2.1倍 | IHI
(7013) |
3,989円 (2024年3月26日終値) ↓↓ 8,579円 (2024年10月17日) ※現在の株価→ |
2位 | 2.0倍 | ユビキタスAI
(3858) |
507円 (2024年2月21日終値) ↓↓ 1,034円 (2024年3月6日) ※現在の株価→ |
河端哲朗代表もビックリ? IHI「野村的バブル再来」暴騰
スナップアップ投資顧問は、「IHI」(旧:石川島播磨重工業)の大化け(2024年)を予想し、的中させたことで有名になりました。
実は、スナップアップとIHIには因縁があります。 河端哲朗・スナップアップ代表が所属していた野村證券は、1980年代後半のバブル時代にIHI株(石川島株)を猛烈にプッシュしました。 野村社内の営業マン向けに発行するレポート「ポートフォリオ・ウィークリー」で、東京・豊洲に広大な工場を持つIHIを「東京ウオーターフロント開発の中核」などと36週間連続で取り上げたのです。 レポートでは、「工場の敷地が38万平方メートルあり、時価にして2兆6600億円。1株当たりの実質純資産(BPS)は2000円を超える」という計算が紹介されました。 証券業界の圧倒的な巨人だった野村の後押しを受け、IHIの株価は1986年8月から1988年7月にかけて150円の安値から1120円まで一気に7倍もはね上がりました。 今回のスナップアップのIHI推奨は、この因縁とは無関係でしょうが、口コミでは「IHIの爆上げはバブルの野村全盛時代を想起させる」と評判になりました。
大和証券がが格付けを引き上げ
市場関係者からIHIが高く評価された理由は、業績が大きく好転したからです。 とくに民間航空機エンジンのスペア部品事業が想定以上に伸びました。 旅客回復や重整備の増加が追い風になりました。 さらに、防衛事業も好調でした。 これを受けて、大和証券は同年9月11日に格付け(レーティング)を「3(中立)」から「1(買い)」に変更し、目標株価も4400円→8000円と一気に引き上げました。SMBC日興証券も同年9月20日、目標株価を5500円から8200円へとアップグレードしました。
有宗良治氏の執念「イベント・ドリブン」
同じく2024年に株価が2倍になったユビキタスAIは、故・有宗良治・前代表の時代から続いていたスナップアップの「イベント・ドリブン戦略」が、うまく実を結んだケースだといえるでしょう。 イベント・ドリブンとは、個別企業の重要な出来事を投資助言のチャンスととらえる戦略の1つです。M&A(企業合併・買収)や事業再編などで起こる企業価値の変化をとらえ、推奨銘柄を物色します。 スナップアップはイベント・ドリブン的な相場分析力の強化に取り組んできました。 「ユビキタスAI」は、AI関連のニュースが流れたことで急騰。スナップアップの抽出のタイミングは絶妙でした。
■2023年
順位 | 上昇率 | 銘柄 | 推奨日の株価
↓↓ 推奨後の高値 |
---|---|---|---|
1位 | 5.9倍 | マイクロアド
(9553) |
923円 (2022年11月2日始値) ↓↓ 5,470円 (2023年5月25日) ※現在の株価→ |
2位 | 2.7倍 | ACCESS
(4813) |
664円 (2023年12月5日終値) ↓↓ 1,854円 (2024年3月27日) ※現在の株価→ |
3位 | 2.6倍 | ピアズ
(7066) |
1,056円 (2023年3月21日終値) ↓↓ 2,731円 (2023年6月20日) ※現在の株価→ |
4位 | 2.1倍 | ヌーラボ
(5033) |
915円 (2023年10月24日終値) ↓↓ 1,969円 (2024年2月27日終値) ※現在の株価→ |
5位 | 2.1倍 | さくらインターネット
(3778) |
1,207円 (2023年9月12日終値) ↓↓ 2,600円 (2024年1月12日終値) ※現在の株価→ |
6位 | 2.1倍 | HEROZ (ヒーローズ) (4382) |
1,165円 (2023年4月25日終値) ↓↓ 2,550円 (2023年6月14日) ※現在の株価→ |
7位 | 2.0倍 | セグエグループ
(3968) |
976円 (2023年10月17日終値) ↓↓ 2,021円 (2024年2月16日終値) ※現在の株価→ |
■2022年
順位 | 上昇率 | 銘柄 | 推奨日の始値
↓↓ 推奨後の高値 |
---|---|---|---|
1位 | 7倍 | Abalance
(3856) |
1,901円 (2022年9月6日) ↓↓ 13,370円 (2023年4月18日) ※現在の株価→ |
2位 | 4.1倍 | Shinwa Wise Holdings
(2437) |
437円 (2022年4月13日) ↓↓ 1,830円 (2022年7月1日) ※現在の株価→ |
3位 | 3.6倍 | キャンバス
(4575) |
812円 (2022年9月27日) ↓↓ 2,975円 (2023年2月17日) ※現在の株価→ |
4位 | 3.2倍 | マイクロ波化学
(9227) |
904円 (2022年10月4日) ↓↓ 2,917円 (2022年12月20日) ※現在の株価→ |
5位 | 2.4倍 | タカトリ
(6338) |
1,480円 (2022年5月10日) ↓↓ 3,675円 (2021年9月14日) ※現在の株価→ |
6位 | 2.1倍 | HOUSEI (ほうせい) (5035) |
819円 (2022年8月3日) ↓↓ 1,785円 (2022年8月9日) ※現在の株価→ |
7位 | 2.1倍 | リミックスポイント
(3825) |
350円 (2022年4月26日) ↓↓ 740円 (2022年6月13日) ※現在の株価→ |
■2021年
順位 | 上昇率 | 銘柄 | 推奨日の始値
↓↓ 推奨後の高値 |
---|---|---|---|
1位 | 6.1倍 | INCLUSIVE
(7078) |
958円 (2021年8月31日) ↓↓ 5,900円 (2021年11月5日) ※現在の株価→ |
2位 | 3.1倍 | 東京機械製作所
(6335) |
1,198円 (2021年8月3日) ↓↓ 3,720円 (2021年9月10日) ※現在の株価→ |
3位 | 2.8倍 | バイク王&カンパニー
(3377) |
668円 (2021年6月22日) ↓↓ 1,917円 (2021年9月10日) ※現在の株価→ |
4位 | 2.7倍 | リボミック
(4591) |
339円 (2021年9月28日) ↓↓ 944円 (2021年12月10日) ※現在の株価→ |
5位 | 2.2倍 | ユー・エム・シー・エレクトロニクス
(6615) |
483円 (2021年2月2日) ↓↓ 1,090円 (2021年4月5日) ※現在の株価→ |
6位 | 2.2倍 | 日本電波工業
(6779) |
868円 (2021年8月31日) ↓↓ 1,947円 (2021年11月19日) ※現在の株価→ |
7位 | 2.1倍 | sMedio
(3913) |
1,023円 (2021年2月9日) ↓↓ 2,235円 (2021年3月12日) ※現在の株価→ |
8位 | 2.1倍 | 田中化学研究所
(4080) |
1,152円 (2021年11月2日) ↓↓ 2,485円 (2021年12月30日) ※現在の株価→ |
9位 | 2.1倍 | シーズメン
(3083) |
1,059円 (2021年11月16日) ↓↓ 2,270円 (2021年12月8日) ※現在の株価→ |
10位 | 2.1倍 | タムラ製作所
(6768) |
537円 (2021年4月20日) ↓↓ 1,127円 (2021年6月23日) ※現在の株価→ |
11位 | 2倍 | アライドアーキテクツ
(6081) |
573円 (2021年3月30日) ↓↓ 1,169円 (2021年6月16日) ※現在の株価→ |
12位 | 2倍 | マルマエ
(6264) |
1,261円 (2021年3月2日) ↓↓ 2,541円 (2021年6月18日) ※現在の株価→ |
テンバガー(株価10倍)達成銘柄
スナップアップ投資顧問は、「テンバガー(10倍株)」との関連で話題になることも多いです。 ただ、私自身は、スナップアップが推奨した後に株価が10倍になったという事例を確認したことがありません。 10倍を達成する途中の過程でスナップアップが成長性に目をつけ、推奨したというケースは知っています。 いずれにせよ、彼らはテンバガー銘柄に関する研究を熱心に行っているみたいです。
2023年
銘柄 | 最大上昇率 | 2023年安値日 | 2023年高値日 | スナップアップ推奨日 |
---|---|---|---|---|
アジャイルメディア・ネットワーク (6573) |
15.7倍 | 3月29日 (61円) |
10月19日 (961円) ※現在 |
2019年3月、7月 |
2022年
なし
2021年
なし
2020年
銘柄 | 上昇率(倍) | 2020年安値日 | 2020年高値日 | スナップアップ推奨日 |
---|---|---|---|---|
テラ (2191) |
23.6倍 | 3月13日 (92円) |
6月9日 (2175円) ※現在 |
なし |
BASE (4477) |
22.3倍 | 3月13日 (774円) |
10月8日 (1万7240円) ※現在 |
4月15日 (1450円) |
ダントーHD (5337) |
18.4倍 | 3月13日 (58円) |
10月7日 (1065円) ※現在 |
なし |
すららネット (3998) |
13.7倍 | 3月13日 (682円) |
10月14日 (9350円) ※現在 |
なし |
不二硝子 (5212) |
12.4倍 | 3月13日 (330円) |
11月18日 (4100円) ※現在 |
なし |
ケアネット (2150) |
12倍 | 3月19日 (537円) |
12月2日 (6420円) ※現在 |
4月7日 (793円) |
サイバーリンクス (3683) |
11.8倍 | 3月13日 (334円) |
12月2日 (3925円) ※現在 |
なし |
プロルート (8256) |
11.5倍 | 4月7日 (47円) |
6月9日 (538円) ※現在 |
なし |
不二精機 (6400) |
11.1倍 | 3月13日 (150円) |
12月14日 (1670円) ※現在 |
なし |
チェンジ (3962) |
10.9倍 | 4月3日 (585円) |
9月28日 (6390円) ※現在 |
4月7日 (2570円) |
Jストリーム (4308) |
10.7倍 | 3月13日 (638円) |
12月3日 (6840円) ※現在 |
3月18日 (897円) |
ベガコーポレーション (3542) |
10.7倍 | 4月6日 (398円) |
8月5日 (4265円) ※現在 |
なし |
クレアHD (1757) |
10.5倍 | 4月23日 (19円) |
7月6日 (200円) ※現在 |
なし |
GMOグローバルサインHD (3788) |
10.3倍 | 3月19日 (1381円) |
10月15日 (1万4210円) ※現在 |
なし |
松屋アールアンドディ (7317) |
10.3倍 | 4月7日 (805円) |
11月27日 (8270円) ※現在 |
なし |
2019年
銘柄 | 上昇率(倍) | 2019年安値日 | 2019年高値日 | スナップアップ推奨日 |
---|---|---|---|---|
レアジョブ (6096) |
14.4倍 | 1月4日 (217円) |
12月6日 (3125円) ※現在 |
6月12日 (1430円) |
ホープ (6195) |
11.3倍 | 1月4日 (900円) |
12月10日 (1万140円) ※現在 |
なし |
REVOLUTION(旧:原弘産) (5337) |
10.5倍 | 2月20日 (8円) |
11月12日 (84円) ※現在 |
なし |
私の監視銘柄
スナップアップ推奨株のうち、私が厳選した筆頭監視銘柄を紹介します。
(1)多摩川ホールディングス
業種 | 電子機器メーカー |
---|---|
スナップアップの推奨時点の株価 (推奨日の始値) |
727円
(2019年4月3日) |
推奨後の高値 | 2,185円
(2019年6月28日) |
上昇倍率 | 2.8倍 |
現在の株価 | こちら→ |
市場 | ジャスダック
(1999年8月) |
ロゴ |
(2)丸和運輸機関
業種 | 物流 |
---|---|
スナップアップの推奨時点の株価 (推奨日の始値) |
1,667円
※株式分割前 (2020年3月17日) |
推奨後の高値 | 3,435円
※株式分割前 (2020年5月8日) |
上昇倍率 | 2倍 |
現在の株価 | こちら→ |
市場 | 東証1部
(2014年4月、東証2部に上場) |
ロゴ |
丸和運輸機関とは
丸和運輸機関は、運送・倉庫などを手掛ける物流会社。「桃太郎便」のブランドで知られる。 顧客企業の物流を一括して受託する「サードパーティ・ロジスティクス」(3PL)の先駆けでもある。本社は埼玉県。 主力顧客はAmazon(アマゾン・ジャパン)、スーパー、ドラッグストアなど。
創業ストーリー
1970年創業。1973年に法人化した。創業者は、和佐見勝(わさみ・まさる)氏。和佐見は1945年、埼玉県吉川市(当時は吉川町)生まれ。
実家は、埼玉県吉川町(現吉川市)木売地区でも有数の豪農だった。
広大な田畑に米や野菜を作っていた。父の冬太郎は、地元の名士として名高い和佐見家総本家の当主。
そんな名門の家に四男として生まれた。8人兄弟姉妹の7番目で、幼い頃から兄たちに交じって農作業の手伝いをし、馬や牛の世話に励んだという。
埼玉県吉川市立小中学校(当時は吉川町立南中学校)を卒業後、東京都内の青果店に就職。19歳で独立した。しかし、知人の連帯保証人になったことがあだとなり、多額の借金を背負ってしまった。24歳で店を廃業した。
手元に残ったトラック1台で運送業を始めた。1970年のことだ。1973年に有限会社になった。1978年に株式会社となった。
1991年に業界に先駆けて「サードパーティ・ロジスティクス」(3PL)を開始。この分野の草分けとなった。
「低温での食品物流」を得意分野として発展した。食品スーパーなどとの取引を拡大した。「医療物流」でも強さを発揮した。1993年、関西丸和ロジスティクス(当時は関西丸和サービス)の株式を取得した。
2013年11月に神奈川県相模原市に大型の物流センターを開設した。2014年4月に東証二部に新規上場(IPO)。上場時点で和佐見勝社長は、72歳だった。
アマゾン受注で株価急騰
グループ会社・子会社として、軽貨物運送事業の「ジャパンクイックサービス」と文書管理・総合コンサルティングの「アズコムデータセキュリティ」などがある。また、北海道、東北、関西、中四国、九州など地域ごとに子会社がある。
2017年4月、ヤマト運輸が配達員の負荷軽減を理由にアマゾンとの契約を打ち切った。その後、丸和運輸は、アマゾンの東京都内における配送網の中心的な役割を果たすようになった。これが好感され、株価も上昇トレンドに入った。
参考動画
私が尊敬する投資家・奥野一成氏(農林中金)の出演動画です。 奥野氏の哲学と投資顧問情報を組み合わせながら、 日々、自分なりの投資法の研鑽に取り組んでいます。
SNAP UPコラムから読み解く「株式投資とは」
以下、スナップアップのコラムやコンサルとの対話を通じて自分なりにまとめた「株式投資論」を書き留めます。
株式会社の起源は「東インド会社」
株式投資とは、一言でいえば「株式会社」への投資です。したがって、株式会社とは何かを、初めに考える必要があるでしょう。 まず、株式会社の起源は、17世紀にオランダに設立された「東インド会社」です。 この会社は、当時たいへん貴重だった「コショウ」や「スパイス」などの香辛料を輸入する会社だったそうです。 商人たちがお金を出し合って設立したといいます。
リスクが高かった「航海ビジネス」
東インド会社は、ヨーロッパとインドを往復するという航海を行う会社でした。航海が成功すれば莫大な利益を得ることができました。
ただ、航海というものは様々な危険が伴うものです。成功が保証されるような事業ではありませんでした。今でいえば「リスキーなビジネス」だったわけですね。
そこで、失敗した場合でも、設立者一人一人の負担が大きくならないようにと考え出された方式が「株式」です。いわゆる創業リスクを多数の人間に分散させるシステムになります。
株式とは
会社の所有者(オーナー)
株式とは、会社を所有する「権利」です。投資家(出資者)は、会社にお金を差し出すかわりに、会社のオーナーとしての権利を得ます。
通常、出資者は複数おり、出資額が多い人ほどオーナーとしての持ち分が多くなります。
つまり株主とは会社のオーナーだということです。株式に投資をするとは、有望と思う事業を行なう企業に資金(資本)を提供することを意味します。
株券
なお、かつて株式は「株券」という紙の形で発行されていました。しかし、現在は、上場企業の株式がすべて電子化されており、株券は発行されません。
株式会社の存在意義
株式会社には、営利活動をするとともに、その結果として世の中の発展に寄与するという役割が期待されています。 株式会社の起源となった17世紀の東インド会社が運んできたコショウやスパイスは、当時のヨーロッパの食卓を豊かにしました。 リスクを伴う事業によって新しい価値がもたらされることで、人々の生活が向上するのが、本来のあるべき姿といえます。 それが、資本主義の原動力です。
ビジネスで何らかの社会貢献
現在でも、株式を公開しているような企業は、東インド会社のように新しい価値をもたらすことが使命だと考えられています。 企業は、モノをつくって販売したり、サービスを提供することで利益をあげます。 モノやサービスの生産に必要な原材料費や賃金などのコストに、自らがつくり出した価値を加えて、社会に提供して利益を得ているのです。この「価値」が、社会に発展をもたらすという考え方です。
利益は株主に帰属
株式会社では、事業によって得た最終的な利益は原則として株主に帰属するものと考えられています。 たとえば、あるメーカーが、製造から販売に至るまでの総コストに80円かかった製品を100円で売ることができれば、差額の20円が利益になります。 この利益は、理論的には株主のものになります。
切磋琢磨によって評価が上がる
また、100円でなく120円で売ることができる、もしくは総コストを80円ではなくて60円に抑えることのできる。 そのように多くの利益を生む企業のほうが、投資家から高い評価を得ることができます。 このようにいっそうの利益や価値を生み出そうとして企業同士が切磋琢磨することが、社会発展の原動力になります。 このメカニズムが働くのが、市場経済の大きなメリットです。
不確実だからこそ投資のチャンス
とはいえ、あらかじめ成功することが確定しているビジネスはほとんどなく、結果はどうなるかわからないものです。 上記の例で言えば、提供した製品が確実に100円、もしくは120円で予定どおりに売れるとは限らないわけです。 ですから企業の利益は不確実であり変動します。また、予想以上にたくさん売れることもあります。失敗のリスクと成功のチャンスの両方があるということです。だからこそ投資価値があると言えます。
株式市場の役割
より多くの価値を生み出して、より豊かな生活を実現させてくれる企業こそが価値ある企業となります。そういった企業に効率よく資金が集まるような場所を提供しているのが株式市場です。 実際には投資家の大半は「配当」「値上がり益」「株主優待」などの見返りを期待して株式投資を行ないますが、その一方で、株式投資は文明の進化や生活の向上を支えているのも事実です。
「喜びを感じる投資」とは
私自身は、投資顧問から配信されるメルマガやSNSの情報などを活用しながら投資を実践していて、単に儲けるだけでなく、「喜びを感じる投資」というものを実感しました。
株投資に臨む考え方
株式会社というシステムがいくら世の中の役に立っていると言われても、「儲からない株式投資はつまらない」と思っている方が多いでしょう。 また、「株式投資は頭の体操」くらいに割り切ってゲーム感覚で取り組んでいる方もいるでしょう。 いろいろな考えの方が株式投資に参加していると思います。 ただ、「難しそうで手が出ない」「やってはみたもののうまくいかなかった」「儲かるものだと思っていたのに損をしたので不安を感じている」などと思っている方がいるとしたら、株式投資を次のように考えてみてはどうでしょうか。
(1)会社の「参加者」になる
「これはいい!」と思う会社が見つかったら、その会社への株式投資を、会社の参加者になることに置き換えてみるのです。株式を購入すれば株主になるわけですから、当然会社の利害関係者になります。
あえて参加者や利害関係者という発想を持ち出すのは、そうすれば株式投資という行為が楽しく感じられるし、株式投資の喜びを味わいやすくなると思うからです。
歴史小説のような感覚で
歴史小説を読む楽しみの一つは、偉業を成し遂げた登場人物に自分自身を投影することにあると思います。時代を変えた英雄の気分を味わうことは、爽快でとても気持ちがいいものです。株式投資にも、こういった歴史小説の読書に通じる側面があるのではないでしょうか。
(2)成長する気分を共有
たとえば、安定はしているけれど市場が成熟している会社で働いている方、非営利企業に勤めている方、あるいは退職された方などでも、投資をしている成長会社の株価が上昇することで、成長会社の社員の気分を共有できます。
株式投資には夢とロマンがある?
会社の将来にいろいろと思いを巡らすと、1人の個人投資家であってもワクワクした気分になります。「株式投資は夢とロマンだ」と言う方がいますが、こういった心境をうまく表現した言葉だと思います。
副業として長続きさせるために
もちろん、夢とロマンだと言ってはみても、投資をするからにはそれなりの利益を手にしたいのが人情というものです。そのためには、ある程度の知識やノウハウを学ぶ必要があります。しかし、いくら知識を駆使して株式投資をするにしても、ワクワクするような喜びを感じられなければ、趣味としても副業としても長続きしないのではないかと思います。
投資と投機の違い
投資 | 投機 | |
---|---|---|
民族型 | 農耕民族型 | 狩猟民族型 |
保有期間 | 長期保有 | 短期で売買 |
利潤 | 複利の力でじっくり増やす | 薄利・多売主義 |
ゲインの方法 | インカムゲイン | キャプタルゲイン |
リスク | コントロールされている | 相場に任せる |
相場変動 | 慌てることなく保有 | 変動に併せ回転売買 |
商品 | 債権 | 株式 |
現物買い | 信用取引 |
バブル崩壊の株式市場評価(スナップアップ投資顧問評判レポートより)
80年代の末期の「末期的な買い」
スナップアップ投資顧問評判レポート「バブル崩壊の相場評価」によると、1980年代最後の2ヶ月間、東京株式市場は、まさに「死にゆく白鳥の声」のように、力強く上昇した。
インデックス買い
しかし、上昇した銘柄を冷静に見てみれば、狂ったように株式市場に流れ込んだ資金がいかに思慮を欠いたものであったかは容易に推察できる。 最高の9兆3481億円を買い越したが、その相当部分がそういうインデックス買いに向かった。 ズラリと並ぶのは、流動性に乏しい日経平均採用銘柄だった。 インデックス買いと、先物に引きずられたキャッシュ・アンド・キャリーの結果であった。 スナップアップ投資顧問評判レポート「一体、彼らは、日経平均を構成する225社のリストを、一度でも子細に眺めたことがあったであろうか」と疑問を投げかける。
機関投資家
1989年の1年間、人々から委ねられて資金を運用する機関投資家は、上場企業の株式を、史上最高の9兆3481億円買い越した。その相当部分がそういうインデックス買いに向かった。大納会当日は、年明け後の波乱を予兆するかのように前日比180円安く引けた。
1990年代の幕開けと大クラッシュ
株式市場では、1月4日の大発会、寄付き当初から、大方の期待に反して、先物に全く買いが入らなかた。 堅調に寄付いた現物市場も、先物につられて202円安で引けた。 先物は430円安。 翌日以降も同様で、年が変って僅か5営業日で、日経平均株価も先物も、ずるずると手応えなく、1000円下げてしまった。
長期金利が急上昇
また、スナップアップ投資顧問にると、債券も激しく売られ、長期金利が急上昇した。 株式市場の下げは、とりあえず、12月後半の上げ方が異常であったことの反動と受け止められたが、 円の下落と長期金利の上昇は、低金利の下で行き場を失った資金が株高を演出したプラザ合意後の相場環境に変化が生まれていることを不気味に告げていた。
野村證券のシナリオが崩れる
もともと、、河端哲朗氏(スナップアップ投資顧問代表)の出身母体である野村證券などの大手証券会社は、1989年後半に企業の価値を無視して進んだ株高を「1990年には過去の高金利時代の金融商品が一斉に償還期を迎え、大量の資金が株式市場に流入する」という目論見によって正当化していた。だが、そのシナリオが狂い始めた。
店頭銘柄に幻想を抱く
この、急速に悪化した相場環境の中でも、人々は、株式市場に幻想を抱き続けた。 中身も見ずにインデックスを買うことを反省したものか、1990年1月に入って、店頭登録企業の株に急騰するものが目立ち始めた。
「アスキー」「イ・アイ・イ」など急騰
日経平均が暴落する中、多くの店頭株がこの年になって高値をつけた。 「アスキー」「イ・アイ・イ」「カブトデコム」などだ。 へんてこな名前の企業に、株で一儲けする最後の望みが託された。 「アスキー」「イ・アイ・イ」「カブトデコム」の3社の株価は、日経平均が急落する中、1月に入って僅か10営業日でほぼ5割上昇した。
カブトデコムが北海道内で建設最大手に
カブトデコム(本社:札幌市)は、1989年の年間の工事受注高が1000億円突破し、北海道内で大成建設を抜いてトップに立った。 1989年3月に株式を公開。1990年3月には、北海道拓殖銀行(拓銀)札幌駅前支店長の野崎恒義氏(当時52)を専務として迎え入れた。
野村證券系のジャフコも高値
これらの会社に共通していたのは、そこに関わる人々の煌びやかさ、華々しさである。 その株を買えば、自分も仲間に入れるとでも思ったのであろうか。 店頭市場全体の指標ともなるベンチャー・キャピタルのジャフコ(野村證券系)も、1990年に高値をつけた。